ビョルン・アンドレセンとルキノ・ビスコンティ

ヤフーニュースを見ていたら、右のエンタメアクセスランキング1位の所のビョルン・アンドレセン(Björn Andrésen)の写真が視界に入り、えっ?ってびっくりました。私くらいの年代には、未だに記憶に残る稀な存在だったという事でしょうか。かれは当時視界に入った途端、一瞬で脳裏に焼き付くような美しさを放っていました。

50年くらい前に一時爆発的な人気が出ましたが、長い間情報を探しても余り出てこなかった俳優です。数年前に映画に出て、それからドキュメンタリー映画「The Most Beautiful Boy in the World」が作られ、エルオンラインで彼の事が取り上げられたようです。

今回記事を読んでみて衝撃を受けました。

ビョルン・アンドレセン が「ベニスに死す」以来映画界から姿を消していたのは、映画のタッジオのイメージが強すぎたせいだと思っていました。事実はもっと深い所にありました。

ベニスに死す」の映画監督ルキノ・ヴィスコンティ(Luchino Visconti)が絡んでいました。ルキノ・ヴィスコンティがビョルンの美しさを餌食とした。。。

映画「ベニスに死す」に登場する、『手に入れようとした途端に死に繋がる絶対的な美を持つ少年タッジオ』を探していたヴィスコンティの目に留まったがために。

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当時のオーディションの映像も残っています。この時の映像を見るとその時から美しいのですが、まだあどけなさの残る笑顔は普通の少年でした。ヴィスコンティが原石を絶対的な美に変えたのでしょう。映画の中のビョルンは超越した『美』そのものです。ですがそこまでの過程、その後もは褒められたものではなく残酷でした。

ビョルンの生い立ちも辛いものですが、ヴィスコンティと関わった事によって得た精神的な傷は計り知れません。

究極なほど美しい映画を遺したヴィコンティは大好きな監督でしたが。。。彼に限らず優れた芸術家は伝記を読んでみても周りを不幸にしている人は多いですね。どうあれあってはいけない事です。

今のビョルンは、映画に出たことは後悔していないけど15歳に戻れるならNOと言うと言っています。裏で起こった事は別として「ベニスに死す」は50年経っても色あせない映画です。ビョルンも俳優と言う仕事とかかわってきたことによってあの映画の価値や美しさをとことん追求したヴィスコンティの技量を理解できるようになり、客観的に見るとこができるようになったのかもしれません。かと言って今考えてもあの体験はしたくないでしょう。今は沢山の苦しみを乗り越えて、幸せを感じることができているのかもしれません。そうあってほしい。なんにしろそう思えるまで長い年月がかかったのだと思います。

と、思ったりもしますが、、、、、

残酷なほどのヴィスコンティ、ビョルン・アンドレセンの辛すぎる人生を知り、かなりショック~。

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