カトリーヌ・ドヌーブと香水

フランス

フランスの女優カトリーヌ・ドヌーヴ( Catherine Deneuve )にとっては、香水はなくてはならないものだそうです。そして、その使い方にもこだわりがあります。

六十代後半くらいからは、演じる役柄に合わせて香水を選び、撮影中はその香りを身にまとうようになりました。「撮影が終わっても、その香りが呼び覚まされる、その感覚が好き」

カトリーヌ・ドヌーヴの言葉 山口路子 だいわ文庫

それはまさしくプルースト現象!香りによってそれにまつわる過去の記憶が蘇るあの感覚。

カトリーヌ・ドヌーヴは1972年にシャネル N°5 のミューズとして登場しました。29歳のころです。30代後半までシャネルの顔として務めました。

また、 映画「めざめ」(1968)に出演のカトリーヌ・ドヌーヴに惚れこんだジャン・ポール・ゲランは、彼女のイメージをもとに千夜一夜物語の美しい姫ナエマの姿を作品に投影し、彼女にナエマの香りを捧げました。

誰しも香りで昔の記憶が蘇る経験はあると思いますし、それは何とも言えないような不思議で幸せな瞬間を感じたりすると思います。ドヌーヴは20代の頃からシャネルやゲランの香りに包まれ、普通の人より沢山の良い香りの記憶を持っていてそれに気づいたのかも。

自分からその香りの引き出しを増やしていけるって素敵だなと思いました。

いままで思いも付きませんでしたが、何か特別な時やその状況にあわせて香りを選んでみると、今からでも将来の楽しい記憶の引き出しが増えるかもしれませんよね。

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